2021年 非線形科学ワークショップ特別セッション

Panel Discussion on Designing
the Human-Centric IoT Society

2021年12月8日
オンライン(Zoom)

国際シンポジウム

2021年12月6日~8日に行われた非線形科学ワークショップ(2021 Nonlinear Science Workshop)において、特別セッション(Special Session)として、本プログラムで3回目となる国際シンポジウム「Designing the Human-Centric IoT Society」を開催しました。

開催に先駆け、参加者に対して近未来のIoTとWell-beingに関するアンケートが行われました。当日は、本プログラムのオーガナイザーである堀尾喜彦、直江清隆、そして東京エレクトロンの荻野裕史氏によるテーマ解説や事前アンケート結果の紹介を導入として、学術界と産業界から参加した52名が「人を幸せにする未来のIoT社会」についてオープン・ディスカッションを行いました。講演およびディスカッションはすべて英語で行われました。

 

Special Session

Panel Discussion on Designing the Human-Centric IoT Society
Chair: Yoshihiko Horio

Introductory Talk

Introduction to the "Designing the Human-Centric IoT Society" Program
Yoshihiko Horio (Tohoku University)
Human-Technology –Relation and Well-being
Kiyotaka Noe (Tohoku University)
For a dream inspiring society
Yuji Ogino (Tokyo Electron Ltd.)

Open Panel Discussion

講演を振り返って

堀尾 喜彦(東北大学電気通信研究所 教授)

この国際会議は、電子情報通信学会NOLTAソサイティのフラッグシップシンポジウムのクロアチアでの開催がコロナ渦の影響で延期されたことにより完全オンラインで開催され、非線形科学の研究に従事する研究者、特に多くの学生が参加しました。この特別パネルセッションでは、非線形科学と近未来のIoT社会とのかかわりを議論しました。オンライン環境で、かつ英語での討議では学生の発言があまり多くありませんでしたが、この分野の研究者や学生にIoT技術の問題点や未来社会との関係などを自分のものとして認識してもらう良い機会になったのではないかと思います。



直江 清隆(東北大学大学院文学研究科 教授)

今回は事前アンケートを参考にしながら議論しましたが、幸福度を高めるのに超AIや超VRなどが重要だとする人は少なく、議論でも現実世界と仮想世界のギャップや負の影響を意識した発言も数多くなされたことなどは、とくに興味深いものでした。基礎的な研究をしている学生や研究者が多く、自身の研究から距離があったためかも知れません。それぞれの場でそれぞれの仕方で議論していくことの大事さを感じさせられました。