2017年9月22日 (金) ・23日 (土)
東北大学知のフォーラム特別企画「農免疫による食科学の新展開」を開催しました
9月22日 (金) 、23日 (土) の2日間にわたり、東北大学新青葉山キャンパスにおいて、東北大学知のフォーラム特別企画「農免疫による食科学の新展開」が開催されました。この企画は2017年度知のフォーラムテーマプログラム「New Horizons in Food Science via Agricultural Immunology (農免疫による食科学の新展開) 」のイベントの一つとして、広く一般の方にも最先端の研究内容を知って頂くために企画されたものです。
1日目 (9月22日) は「食の新技術の社会実装」と題して、始めにデザイナーフーズ株式会社代表の丹羽真清氏による特別講演が行われました。
「生命食としての農産物」というタイトルで行われた講演の中で、丹羽先生は、自分自身の健康に責任をもち、軽度な体の不調は自分自身で治癒できる力をつけること=セルフメディケーションという考え方に転換してきている現状に触れ、長年食べた物の歴史によって、私たちの体は変わっているのだという自覚が必要であるとお話されました。また、私たちの普段の食事を「生活食」から「生命食」へと意識と生活を変えていくための様々な取り組みをご紹介いただきました。
丹羽 真清 氏
(デザイナーフーズ株式会社代表)会場の様子
特別講演会の後、本テーマプログラムの期間中に行われた3つのシンポジウムについての総括と、ポスターセッションが行われました。各シンポジウムにおいて、それぞれの分野での研究推進や、著名な研究者の招聘、国際的な共同研究の機会を得ることができたなど、高い成果を得られたことが報告されました。
※3つのシンポジウムの詳細はこちらをご覧ください。
Stage1総括 北澤 春樹 先生
(東北大学大学院農学研究科)Stage2総括 原田 昌彦 先生
(東北大学大学院農学研究科)
Stage3総括 伊藤 房雄 先生
(東北大学大学院農学研究科)会場の様子
2日目 (9月23日 (土) ) は、「食の安全研究ホットトピックス」と題して、岩手大学、東北大学、東京大学、大阪府立大学、神戸大学の5大学による共同フォーラムが開催されました。
今回のフォーラムの代表世話人である麻生久先生 (東北大学食と農免疫国際教育研究センター長) からのご挨拶のあと、5人の先生方による食の安全研究についてのご講演がありました。また、ご講演後には、総合討論及び各大学の取り組みについての活動報告も行われました。
米山 裕 先生 (東北大学大学院農学研究科)
「微生物に由来する食中毒被害の現状と対策の進展」山下 まり 先生 (東北大学大学院農学研究科)
「食中毒を引き起こす海洋生物毒と対応策の進展」
水野 雅史 先生 (神戸大学大学院農学研究科)
「食品中多糖類の腸管上皮細胞を介した炎症抑制機構」種村 健太郎 先生 (東北大学大学院農学研究科)
「農薬や食品添加物等の胎児や子供への影響問題について」
麻生 久 先生 (東北大学大学院農学研究科)
「プロバイオティクス枯草菌製剤の乳房炎発症抑制効果」会場の様子
関崎 勉 先生
(東京大学食の安全研究センター)三宅 眞実 先生
(大阪府立大学食品安全科学研究センター)
佐藤 至 先生
(岩手大学動物医学食品安全教育研究センター)大澤 朗 先生
(神戸大学食の安全・安心科学センター)
7月より3か月に渡って行われた知のフォーラムテーマプログラム「New Horizons in Food Science via Agricultural Immunology (農免疫による食科学の新展開) 」は、本イベントを以て終了となりますが、今後の進展にますます注目です。