2018年3月3日 (土) ・4日 (日)
東北大学知のフォーラム特別企画「明日をソウゾウするあなたへ 〜女性科学者への道案内〜」を開催しました
2018年3月3・4日の両日に渡り、東北大学知の館 (TOKYO ELECTRON House of Creativity) をメイン会場とした、知のフォーラム特別企画「明日をソウゾウするあなたへ 〜女性科学者への道案内〜」を開催し、北は岩手県、南は香川県から15名の女子高校生が参加いたしました。
全国から集まった女子高校生のみなさん
開会の挨拶 大隅典子先生 (医学系研究科 教授)
知の創出センター 房木ノエミ
(プログラムコーディネータ・特任准教授)来賓挨拶 山本智子様 (東京エレクトロン宮城株式会社
ソフト技術開発部 ソフト7グループ)
開会の挨拶では、今回のイベントのナビゲーターでもある医学系研究科教授の大隅先生より、この「明日をソウゾウするあなたへ 〜女性科学者への道案内〜」では、ソウゾウは英語で“クリエーション”及び“イマジネーション”、この2つの意味をみなさんに活かしてほしい」というメッセージを伝えました。大学への進学はゴールではなく、その後こそ大きな道が待っていると、暖かいエールが参加者に送られました。
知の創出センターは今年4月に創立記念5周年を迎えることになりました。本センターの房木ノエミより、これまでの知の創出センター、そしてこれからの活動についてまとめてご紹介しました。また、ご来賓として東京エレクトロンからお越しになった山本智子様からは、女性エンジニアとしてのキャリア形成や社内の雰囲気について語って頂きました。
前半の講演会では、環境科学研究科教授の松八重一代先生から「サプライチェーンを紐解くことで見える資源利用に関わる環境・社会影響」と題してご講演頂きました。松八重先生は、物に組み立てられる資源の流れに関して研究されており、ニッケル・鉄を例としてものづくりのコストパフォーマンス、環境への責任について語ってくださいました。
松八重一代先生 (環境科学研究科 教授)
国松志保先生 (東北大学病院眼科 講師)
次に東北大学病院眼科講師の国松志保先生から「視野狭窄患者の自動車運転能力」と題してご講演頂きました。国松先生は、視覚にはっきり見えていない患者の自動車運転トラブルと認知の関連性について、ドライビングシミュレーターを利用した、視野狭窄の部分と運転の事故について研究をされています。
最後に本学の女子研究者の先輩たち「東北大学サイエンス・エンジェル (SA) 」から、理系を選んだ動機や今の専門で良かった点、現在の研究やそれに関わる日々などを分かりやすく話していただきました。
サイエンス・エンジェル (SA) の活動紹介
熱心に話を聞く女子高校生
講演会の後は、グループ討議の会場へ移動し、3グループに分かれて「高校において、リケジョ・理系進学者の数を拡大するための具体的取り組みについて」という内容のディスカッションが行われました。全国から集まった参加者からは、幅広い話題が提供され、各学校の例を挙げ意見交換するなど、活発な議論が行われました。
翌日は、ディスカッションの内容を各グループでまとめたものが発表され、学校側、大学側、企業側へ、女子高校生ならではの鋭い指摘と具体的な解決策が出され、とても盛り上がるグループ討議となりました。
イベントの最後は、実際に大学における研究活動をイメージしやすくするため、医学研究科教授大隅典子先生、及び助教の吉川貴子先生、大学院生の舘花美沙子さんのご協力のもと、研究室を見学させて頂きました。研究の流れを聞き、その後実験室を回って、実験装置に触れたり、機械を近くで観察したりすることができました。
発表を熱心に聞く女子高校生
見学の様子
医学研究科の大隅先生、吉川貴子先生、舘花美沙子さん、誠にありがとうございました。
本イベントは、来賓の東京エレクトロン株式会社山本様、小西様、ご講演頂いた松八重先生、国松先生をはじめ、医学研究科の大隅先生、知の創出センター副センター長の前田、知のフォーラムのプログラムコーディネータや、グループ討議でファシリテータを務めたサイエンス・エンジェルなど、様々な分野の先生・先輩方が一同に参加される機会とあって、イベント中には、女子高校生が活発に、先生方へ質問やお話をする姿も見られました。
本イベントをきっかけとして、女性科学者のイメージが明確となり、また、広く全国から参加した皆さんが今後も友人関係を築けるよう、将来をソウゾウし、選んだ道を元気に前進していただけることを期待しています!