2019年3月2日(土)
東北大学知のフォーラム特別企画「明日をソウゾウするあなたへ ~女性科学者への道案内~」を開催しました
2019年3月2日、東北大学知の館(TOKYO ELECTRON House of Creativity)をメイン会場とした、知のフォーラム特別企画「明日をソウゾウするあなたへ ~女性科学者への道案内~」を開催し、全国から11名の女子高校生が参加いたしました。
受付の後、マイクロバスで青葉山キャンパスへ移動し、イベントは研究室見学からスタートしました。今回のイベントの講師である西羽美先生、ファシリテーターであるサイエンス・エンジェルの栗本さんのご案内のもと、東北大学情報科学研究科 木下・大林・西研究室を見学させていただきました。
実際に学生が普段研究に励む居室やサーバー室を見せていただき、西先生より研究室生活や研究分野についてのご説明があり、参加者の方から研究についての鋭い質問が飛ぶ場面もありました。
見学の様子
サーバー室
知の館に戻り、自己紹介の後ランチタイムがありました。先生方を囲み、好きなことや将来の夢について話し、少しずつ打ち解けてきた様子でした。
開会の挨拶では、本学副学長であり、今回のイベントのナビゲーターでもある大隅先生より「自分の人生は自分だけのもの。このイベントで将来の様々な選択肢を考えてほしい」と激励の言葉が送られました。
本イベントは今年で3回目のイベントとなりました。本センターの前田吉昭副センター長からは本イベントの歩み、本センターの取り組みについてご紹介しました。また、ご来賓として東京エレクトロン宮城株式会社からお越しになった山本智子様からは東京エレクトロンの取り組みについてと、リケジョの強みについてお話いただきました。
開会の挨拶
大隅典子先生
(東北大学副学長(広報・共同参画担当))司会
知の創出センター
ジュターチップ
知の創出センター
前田 吉昭
(副センター長)ご来賓挨拶 山本智子様
(東京エレクトロン宮城株式会社
ソフト技術開発部 ソフト7グループ)
講演会では初めに東北大学理学研究科教授の橋本久子先生から「ケイ素、ゲルマニウム、遷移金属を操って、未知の分子の世界を切り拓く」と題してご講演いただきました。橋本先生は無機分析化学講座にて遷移金属のこれまでに無い結合様式・反応性の発見を目指す研究をされています。
次に研究室のご案内もしてくださった情報科学研究科准教授の西羽美先生から「ゲノムとタンパク質をコンピュータ越しに眺めてみる ~バイオインフォマティクスへの招待~」と題してご講演いただきました。西先生はゲノムの配列情報に代表される「生命情報」を情報科学的に扱い、生命現象の理解を目指す研究をされています。
お二方からはご自身の研究分野や研究生活の経験について熱く語っていただき、活発な質疑応答が行われました。
橋本久子先生(理学研究科 教授)
西羽美先生(情報科学研究科 准教授)
最後に本学の女子研究者の先輩たち「東北大学サイエンス・エンジェル(SA)」から、理系を選んだ動機や今の専門で良かった点、現在の研究やそれに関わる日々などを分かりやすく話していただきました。
講演会の後は、グループ討議の会場へ移動し、2グループに分かれて「高校において、リケジョ・理系進学者の数を拡大するための具体的取り組みについて」という内容のディスカッションが行われました。全国から集まった参加者からは、様々な視点からの意見交換があり、ファシリテーターのサイエンス・エンジェルの先輩方や先生方を交えて熱い議論が交わされました。
最後に、知の館にて各グループ討議をまとめた発表会を行い、現役女子高校生ならではの柔軟な意見や提案が出され、本イベントを見守ってくださった方々からも温かいコメントをいただきました。
秋田高等学校 教諭 遠藤先生
東京エレクトロン株式会社 小西様
本イベントは、ご来賓の東京エレクトロン株式会社の山本様、小西様、ご講演頂いた橋本先生、西先生をはじめ、副学長の大隅先生、知の創出センター副センター長の前田、知のフォーラムのプログラムコーディネータや、グループ討議でファシリテーターを務めたサイエンス・エンジェルなど、様々な分野の先生・先輩方が一同に参加される機会とあって、イベント中には、女子高校生たちが積極的に先生方や先輩方とお話しする姿も見られました。
本イベントが参加者の皆様にとって明日をソウゾウするきっかけとなり、新しい仲間たちとの出会いを大切にし、リケジョとしてこれからの日本・世界に羽ばたいていくことをお祈りしています!