2025年1月28日

仙台応用情報学研究振興財団×東北大学知の創出センター連携企画 仙台講演会「新しい地域創生・大学と共に〜仙台の未来を拓く産学連携〜」を開催しました

2025年1月28日 (火) 16:00–18:00に、仙台応用情報学研究振興財団と東北大学知の創出センターの連携による仙台講演会 「新しい地域創生・大学と共に〜仙台の未来を拓く産学連携〜」がオンラインで開催されました。 本講演会は、公益財団法人 仙台応用情報学研究振興財団、東北大学 研究推進・支援機構 知の創出センター、 および東北情報通信懇談会の共同主催によるものです。

本講演会は、地域経済の発展と社会課題の解決を目的とし、大学・企業・自治体などが連携し、 革新的なアイデアや技術を活用した取り組みを共有する場として開催されました。 今回は、「国際化」をテーマに、新たな産業や雇用の創出、地域イノベーションによる活性化を図るべく、 大学および地域の取り組み事例を紹介し、産学連携の新たな可能性を探る講演と討議が行われました。

登壇者として、東北大学 国際連携部 特任教授・総長特別補佐 (国際共創担当) 田中陽一郎先生と、 仙台市まちづくり政策局 政策企画部長 藤原知明様の2名をお招きし、ご講演と討議をお願いしました。 さらに、東北大学理事・副学長 (企画戦略総括) 青木孝文先生によるコメントとまとめが行われました。

開会挨拶では、公益財団法人 仙台応用情報学研究振興財団の野口正一理事長より、 日本の地方創生が長年叫ばれてきたにもかかわらず成功してこなかった理由について触れ、 地域に日本の将来を強く活性化させる産業創出のプロジェクトが存在しなかったことを指摘しました。 そして、東北大学が持つ研究ポテンシャルを最大限に活用し、世界的な知の集積拠点を仙台に構築することを目指す戦略について、 本講演会の趣旨として説明されました。

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    野口 正一 氏
    (公益財団法人 仙台応用情報学研究振興財団 理事長)

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    講演風景

続いて、登壇者による講演が行われました。 田中陽一郎先生は、「世界の研究開発ハブを目指してー東北大学が進める産学全方位国際化の戦略と地域社会実装」 というテーマで、東北大学の基本方針や学術的・社会的インパクト、投資を呼び込む戦略などについてご講演されました。 特に、東北大学の研究エコシステムを活用して世界から研究リソースを集める体制の構築や、 大学と都市が連携した戦略的都市投資の重要性について言及されました。

次に、藤原知明様は「東北大学と協調した地域創生」というテーマで、 仙台市が東北大学と連携しながら行う地域創生の戦略についてお話しされました。 東北大学が国際卓越研究大学に認定されたことで、仙台に世界の研究者や留学生が集まることが期待される中、 これを好機として仙台市が国際的な教育機関や高度医療機関の整備、文化都市への変革などを進める方針が示されました。 具体的には、計画中の音楽ホールの建設や、高度外国人研究者とその家族の生活環境の整備についても触れられました。

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    田中 陽一郎 氏
    (東北大学 国際連携部 特任教授、総長特別補佐 (国際共創担当))

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    藤原 知明 氏
    (仙台市まちづくり政策局政策企画部長)

これらの講演を受け、青木孝文先生がコメントとまとめを行い、 東北大学の国際卓越大学院認定のストーリーから特に経済性の観点などについてご紹介いただきました。 その上で 、これからの東北大学の取組みは、仙台市をはじめとする地域経済に大きなインパクトを与える可能性があり、 新たな産業創出など地域の発展にも貢献できるとの力強いコメントをいただきました。

最後に、東北大学副学長 (社会連携・校友会・基金担当) 長坂徹也先生より閉会の挨拶があり、 研究の社会実装の重要性と、東北大学におけるアントレプレナーシップの強化について言及されました。

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    青木 孝文 氏
    (東北大学理事・副学長 (企画戦略総括))

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    長坂 徹也 氏
    (東北大学副学長 (社会連携・校友会・基金担当))

また、司会を務めた東北大学の舘田あゆみ特任教授の円滑な進行もあり、 本講演会は盛況のうちに終了しました。なお、講演会の資料は「知のフォーラム」のホームページに掲載予定です。

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    舘田 あゆみ 氏
    (東北大学工学研究科 (IIS研究センター)特任教授)

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    集合写真

今回はオンライン開催であったため、仙台市内にとどまらず関東を含む広い地域から106名の参加申し込みがあり、 大変盛況な会となりました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。