2026年4月11日
東北大学知の創出センター×東京エレクトロン株式会社共創プログラム「明日をソウゾウするあなたへ – 理系女子への誘い」を開催しました
杜の都・仙台が、淡い薄紅色の桜に包まれる4月。春の光の中で、次世代を担う女子中学生たちの未来を拓く特別なワークショップ「明日をソウゾウするあなたへ – 理系女子への誘い」を、東北大学片平キャンパス材料科学高等研究所で開催しました。このイベントは、女子生徒が「理系」という選択肢を自分自身の物語として描き出すための架け橋となることを目指したものです。

杉本 亜砂子 氏
(東北大学理事・副学長)
佐々木 成江 氏
(東北大学DEI推進センター)
生命科学を研究している東北大学理事・副学長の杉本亜砂子先生はご挨拶で、女子たちに理系の道へ進めと呼びかけました。その後、科学の力で世界をアップデートする視点を提示したのは、佐々木成江先生のレクチャー「未来の地図を理系で描こう」です。医学における男女差など、日常に潜む科学的な課題を紐解く内容は、医療や車両デザインなどの分野で女性を増やす意味を明らかにしました。アンケートでは、女性のほうが癌や薬による死亡率が高い事実に関心を持ったといった気づきの声が寄せられました。さらに、東京エレクトロン株式会社の女性エンジニアのお話では、理系選択後の具体的な就職や仕事の内容が語られ、それまで工業系に関心がなかったという生徒からも、興味が沸いたという変化が報告されました。

佐藤 真鈴 氏
(東京エレクトロン宮城株式会社 Wプロジェクト)
新倉 菜月 氏
(東京エレクトロン宮城株式会社 プロセス技術二部)
本イベントのハイライトの一つは、NPO法人Waffleの企画・講師による、AIも活用したリズムゲーム制作のプログラミング体験です。参加前は「自分にはプログラミングはできない」という先入観を抱いていた生徒がいましたが、実際に手を動かし、サイエンスアンバサダーが務めるメンターのサポートを受けながら創作に打ち込むことで、その不安は大きな自信へと変わりました。実際に、プログラミングやAIに対する「自分にもできそう」という自信のスコアは、参加前の2.89から参加後には4.56へと劇的に上昇しています。この心理的ハードルの払拭こそが、本ワークショップがもたらした極めて重要な成果と言えます。

プログラミング体験の風景

プログラミング体験の風景

プログラミング体験の風景

プログラミング体験の風景
また、現役の大学生・大学院生であるサイエンスアンバサダーとの交流会は、生徒たちにとって等身大の「ロールモデル」と出会う貴重な場となりました。進路の決め方や大学生活のリアルなアドバイスを受ける時間は、学校では得られない具体的な未来像を描く機会となり、多くの参加者から「進路相談ができて有意義だった」といったコメントが届いています。また、普段交流が苦手という参加者からも、周りの人が優しくて接したので、「馴染めた。ありがとう。」という感謝の言葉をいただいています。このように、対話と体験を組み合わせた重層的なアプローチが、参加者の満足度を平均5.00という最高評価へ導いた原動力となっています。

サイエンスアンバサダー交流会風景

サイエンスアンバサダー交流会風景
最終的に、理系進路やテクノロジー分野への関心は、参加前の4.00から4.67へと着実に引き上げられました。参加者全員が「性別にかかわらず誰もが活躍できる」と確信し、また積極的に参加したいと好評をいただきました。将来のSTEM分野を支える女性人材育成において、このイベントは大きな意義を持つものと確信しています。スポンサーや関係各位の支援によって実現したこの場は、参加した5校の女子中学生たちが自分たちの手で未来の地図を描き始めるための、確かな第一歩となったのです。

会場案内

集合写真
本イベントは、東北大学知の創出センター、東北大学ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DEI)推進センター、東京エレクトロン株式会社、IT分野でのジェンダーギャップ解消を目指す特定非営利活動法人Waffle、そして仙台市教育員会という、アカデミア・産業界・教育支援団体・仙台市が手を取り合うことで実現しました。