2023年度 集中講義「リスクデータサイエンスと保険」
開催概要
本授業では、保険に関わる数学の専門家であるアクチュアリーの世界で研究されている「リスクを扱うためのデータサイエンス」を紹介する。
保険事業はもともとデータ解析を大いに活用しているが、機械学習手法などが発達した現代では、リスクを扱うための新たなデータサイエンスが強く求められており、研究されている。
本授業では、この分野の概要および近年の研究の数例を、理解に必要な背景とともに紹介する。
4日間の授業であり、初日に概要を説明し、2日目以降に研究例を紹介する。
紹介する研究例は、実際の出席者の興味や関心にできるだけ合わせたい。
特に、2日目以降にとりあげる研究は、出席者の要望を聞いて決める。その候補は以下のとおり (括弧書きは関連するキーワード)。
- 予測力も説明力もある予測モデリング手法の開発 (AGLM, 一般化線形モデル, 非線形への対応, 正則化, 離散化, 特徴量加工, Hachemeister賞)
- 機械学習モデルにも使える予測誤差分解の汎用的手法の開発 (プロセス誤差・パラメータ誤差・モデル誤差, クロスバリデーション, ブートストラップ法, ランダムフォレスト)
- ブラックボックスモデルを解釈するための手法に関する基本理論の研究 (Interpretable Machine Learning, Partial Dependence, Accumulated Local Effects, SHAP, 予測関数の分解, 主効果, 交互作用効果)
また、もともと短期集中のためにコミュニケーションの機会は限られるので、受講者が積極的に授業内容等について意見やコメントを述べることを期待する。
主な対象
東北大学理学部数学科4年生、東北大学理学研究科数学専攻、東北大学情報科学研究科の学生
受講者が持参するもの
授業用のGoogle ClassroomにアクセスできるPC
参考書および資料
- 事前に指定する参考書はありません。
- 授業中に用いる何らかの配布資料は用意する予定です。いずれも、できるだけ紙ではなく、電子的に事前や事後や授業中に配布することを想定しています。
日時
2023年6月5日 (月) – 2023年6月8日 (木)
会場
東北大学 青葉山キャンパス 数理科学記念館 (川井ホール)[アクセス]
講師
岩沢 宏和 (東北大学研究推進・支援機構 知の創出センター特任教授 (客員) /日本アクチュアリー会正会員)
受講方法
あらかじめ履修登録を行ってください。 理学部数学科および理学研究科数学専攻の学生は理学研究科数学専攻事務室、それ以外の学生は、それぞれの学部・研究科あるいは専攻の教務係にてお尋ねください。
授業科目名
- 現代数学特選F (学部)
- 現代数学特論B (修士)
- 現代数学特殊講義Ⅱ (博士)
授業日程
6月5日(月) 13:00 – 16:00 (3時間)
6月6日(火) 13:00 – 17:00 (4時間)
6月7日(水) 13:00 – 17:00 (4時間)
6月8日(木) 13:00 – 17:00 (4時間)
ポスター
– ダウンロード [PDF]
お問い合わせ先
東北大学 研究推進・支援機構 知の創出センター (担当:古賀、前田)
Email: tfc_axa_collaboration★grp.tohoku.ac.jp【★を@に変更してください】