宇宙環境では微小重力や宇宙放射線などのストレスにさらされ、ヒトの健康状態に様々な影響を及ぼします。 宇宙環境が健康に及ぼす影響を調べるために、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟を利用して宇宙マウスミッションが行われています。 これまで、飼育装置開発の難しさなどの理由から、マウスの「宇宙旅行」を達成することは米国やロシアなど限られた国でしか実施できませんでした。 このハードルを克服するために、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、マウスの宇宙飛行のための総合的な小動物飼育システムを構築しました。 このシステムを採用した日本初の第1回宇宙マウスミッション(2016年)では、12匹の雄マウスの打ち上げに成功し、そのすべてが「きぼう」に約1か月滞在後、無事に地球に帰還しました。 このミッションにより、骨密度や筋肉量の減少などの加齢様変化が宇宙飛行中に大幅に促進されることが実験的に証明されました。 さらに、第3回宇宙マウスミッション(2018年)では、世界初の遺伝子ノックアウトマウス打上げ・約1か月の長期飼育・全匹生存帰還に成功し、 ストレス防御経路の主要な調節因子であるNrf2の欠失が、「きぼう」に滞在するマウスの健康にどのような影響を与えるかを明らかにしました。 これらのミッション実施の解析が進み、分子レベルでのサイエンスデータが続々と学術論文として発信されてきています。 今回、宇宙ミッションでご活躍の大学研究者およびJAXA研究員をお招きして、 長期飼育マウスの最新の研究成果と東北大学・東北メディカルメガバンクとの連携を含めたヒト健康長寿研究への還元について、 パネルディスカッション形式でお話しいただきます。
登壇者 (予定)
パネラー

山本 雅之
(東北大学・機構長)
第3回「きぼう」宇宙マウスミッション 代表研究者

高橋 智
(筑波大学・教授)
第1回「きぼう」宇宙マウスミッション 代表研究者

芝 大
(JAXA・技術領域主幹)
「きぼう」宇宙マウスプロジェクト とりまとめ

岡田 麻希
(JAXA・研究開発員)
「きぼう」宇宙マウスプロジェクト 担当
ファシリテーター

金井 宣茂
(JAXA宇宙飛行士)
ISS第54次/第55次長期滞在クルー
プログラム
13:00 | 開場 |
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13:30–13:40 | 開会 パネラーおよびファシリテーター紹介 |
13:40–14:20 | 各パネラーから最新の宇宙研究紹介 |
14:20–14:40 | 宇宙研究から健康長寿研究への還元について討論 |
14:40–15:00 | 質疑応答 |
15:00 | 閉会 |
開催概要
日時 | 2023年11月5日(日) 13:30 – 15:00 |
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開催方法 | オンサイト & ライブ配信 |
定員 |
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対象 | 中学生以上 |
お申し込み | 参加申込は締め切りました。お申し込みありがとうございました。 |
申込締切 | 締切を延長いたしました。 ※事前申し込みは定員になり次第締め切らせていただきます。 |
ポスター | ダウンロード [PDF] |
主催 | 東北大学 研究推進・支援機構知の創出センター 第6回環境応答国際シンポジウム事務局 |
協賛 | 公益財団法人仙台観光国際協会 |
後援 |
東北大学東北メディカル・メガバンク機構 東北大学未来型医療創成センター 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 仙台市天文台 |
お問合せ | 第6回環境応答国際シンポジウム事務局 Email: office★nrf2-vi.com 【★を@に変更してください】 |
注意事項 ※必ずお読みください。
参加の免責事項
- 講演会の録音・録画、写真撮影等の行為は禁止とさせていただきます。
- 主催者側が広報媒体に使用するため、イベントの様子を写真、動画撮影いたします。 その際、ご参加いただいた方が写り込む場合があります。
- 場内外で発生した事故・盗難等について主催者側は一切責任を負いません。貴重品等はご自身で管理をお願いいたします。
- ご入場は先着順となります。
- 会場の駐車場は確保されておりませんので、公共交通機関のご利用をお願いします。
- 37.5℃以上の発熱がある方は、入場をお断りさせていただきます。
※「知のフォーラム」とは、ノーベル賞受賞者など世界の第一級研究者と若手研究者や学生が日常的かつ機動的に柔軟な議論を行うことを通じて、
人類共通の課題の解決に挑戦し、将来のグローバル・リーダーを養成するなど、国際的な頭脳循環のハブとして「知の飛躍」を創出する環境を醸成し、
研究力強化を図る訪問滞在型研究プログラムです。
www.tfc.tohoku.ac.jp